神崎家と花音

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「と、とにかく大和さんに謝って、それからお話して」 部屋を出ようとした瞬間、目の前の扉からコンコン、とノックの音が聞こえ飛び上がりそうになる。 「はいいっ!」 返事をすると扉が開き、さっきのメイドさんが入ってくる。 「失礼いたします。 ご主人様から花音様のお手伝いを命じられました」 「手伝い……ですか?」 「はい。花音様と一緒にお食事をとりたいと仰っていましたので」 「食事ですか」 メイドさんはにっこり笑って部屋にあった白いクローゼットを開く。 中にはずらりとかわいらしい洋服が並んでいた。 「わぁっすごい!  これって何ですか?」 「ご主人様が花音様のために揃えた物です。 お好きな服を選んでください」 「えっ!?」 .
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