神崎家と花音

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車が到着したのは、見覚えのある高層ビル。 「あれ、ここってもしかして……?」 高層ビルの上階にあったのは、やっぱりフランス料理のお店。 大きなシャンデリアに毛の長い絨毯。 白いクロスのかかったテーブル。 間違いない。 前に昴さんと一緒に来たレストランだ。 店内に入ると前と同じようにシェフの人が挨拶にやってくる。 「お久しぶりです、神崎様」 彼は私を見ておやっという表情になった。 「以前いらしてくださいましたね。 今日はお父様とご一緒なんですね」 ここに来たのは結構前なのに、私のことを覚えていてくれたらしい。 それを聞いて、今度は大和さんが驚いた表情になる。 「昴とここに来たことがあるのかい?」 .
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