神崎家と花音

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「あ、はい。 クリスマス前に連れてきてもらいました」 大和さんはとてもやわらかい笑顔になった。 「そうか、昴がここに君を……。 そうかそうか」 納得したように大和さんは何度か頷いた。 そういえばここ、昴さんのお父さんのお気に入りのお店だって言ってたっけ。 席に案内され、私はメニューを開く。 「何か苦手な物はあるかい?」 「いいえ、あれば何でも食べます」 私の答えを聞いて、大和さんは肩を小さく震わせて笑った。 「好き嫌いしないのはいいことだ」 うぅ、またやってしまった。 この流れとか、全体的にデジャヴュって感じだなぁ。 .
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