神崎家と花音

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十五分くらいたってから、昴さんは顔をしかめて立ち上がった。 「そろそろ帰るぞ」 「あ、はい」 私は大和さんに頭を下げる。 「今日は色々ありがとうございました!  とっても楽しかったです」 私がそう言うと、大和さんは優しげに顔を緩めた。 「こちらこそ楽しかったよ。 また昴がいない時にデートしようね」 「二度と花音を誘うんじゃねぇよっ!」 昴さんの口調はきつかったけど、最初お店に入って来た時よりも、雰囲気がやわらかくなっている気がした。 .
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