神崎家と花音

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私は昴さんの肩に頭をのせる。 好きな人に触れると、どうしてこんなに心が落ち着くんだろう。 「結婚式は、昴さんのご両親も呼びましょうね?」 「あと、小夜子さんにも来てもらうんだろ」 「司さんもですね!  麗華さんも来てくれるかな?」 昴さんは少し嫌そうな顔をした。 「あのお嬢様呼ぶと、すごい騒ぎにされそうな気がするんだが」   考えてみると、確かに。 でもそれはそれで楽しいかも? 「そういえば司さんの妹さんも結婚するんでしたっけ? じゃあその二人もですね。 職場でお世話になった方とかはいるんですか?」 昴さんはなぜか自嘲気味な笑みを浮かべてタバコを弾いた。 「……お世話になったっていうか、ちょっとおかしい解剖医の知り合いがいるんだが。 あの人は知らせなくても嗅ぎつけて勝手にきそうだな、何となく」 .
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