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勇気を持って、バッと右手を出し、電気をつけました。
おじいちゃんが起きてしまう。
そんなことはもう、考えられないくらい余裕がありませんでした。
起き上がっておじいちゃんを見ると、一人で私に背を向けて寝ています。
ホッとして、私は電気を消して、その部屋を出ました。
怖くて、寝る気になれなかったので…
今考えると、不思議なことがあります。
おじいちゃんは小さな物音や、電気をつけただけでも起きてしまうのに、この時は電気をつけても、ドアの開く音でも起きなかったのです。
この時は、恐怖心ゆえに気づけずにいました。
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