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滅び行く世界・某所
川のせせらぎが聞こえる川辺にもまた4人の人物がいた。
考え込む2人の男を交互に見ながら不安そうにしている女、そしてそんな彼女を岩に座りながら見ている無表情の男。
「カメンライドカード……だよな」
不意に考えてた学生服の男のが小さく溜め息を漏らしながら札を手にする。
「カメン……?意味がわからないな、君もそれがわかるのか……?」
考えてたもう1人のスーツの男は意味がわからないと言いたげに女に話をふる
「あ……頭の片隅に記憶があります、その札……いや、カードを使って戦った戦士、ライダーがいました……」
男が女に尋ねると女は少しおどおどした様子で話す。どうやらあまり見知らぬ人と話すのは得意でないらしい。
「どうやら俺のいた世界と君達の世界では常識が少し違うのか……?なら君達はそのカードに自身の力を宿す方法を知ってるのか……?」
「考えられるとすれば……協力か」
「――破壊――」
スーツの男の問いかけに学生服の男が言いかけた言葉の続きを目を細めながら女は呟く。
「つまり、例え俺達が死のうがカードは完成するのか……」
「確かめる為にも、今はあの女に会わないとな……俺は篠原 輝」
スーツの男はどこか暗い表情で仮説を述べると少し沈黙が流れるがやがて学生服の男が拳を自分の前に構え自己紹介を行う。
「仕方ない……か、俺は桐山 章」
「弓塚 円香です……あ……あっちにいるのがジェダス、です」
そえ円香が言うとずっと話に参加していなかった男、ジェダスが彼女の背後に立ち無言のまま彼女に自分のカードを渡す。
『主よ……これを……』
それだけを告げるとジェダスは再び黙り込んでしまう。
「じゃあ、行こうか」
ジェダスを除く3人の中で一番の年上である章は少し柔らかい口調で全員をまとめると、彼らの旅も幕を開けた
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