転機

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 あの日以来、何か特別な理由がない限り毎日遊ぶようになった私たち。  それは年中さんに上がり、お互い新しい友達が出来ても変わる事はなかった。  そんなある日。  私は保育園でお母さんが迎えに来てくれるのを待っている間、いつものように秀くんを含めた友達数人で遊んでいた。  空は見事な夕焼けで、晩夏の空が悲しげな紅とオレンジを演出している。そんな中、砂遊びをしている康くんが話しかけてきた。 「美咲ちゃん、今度の休み遊園地行くんだって?」  康くんは一旦、砂遊びを中断して私の方を向く。  その質問に私が答えるより前に、りっちゃんがニコニコしながら口を開いた。 「良いなあ」  りっちゃんは長く伸びた髪を手で梳かし(とかし)ながら私の顔を覗き込んでくる。  康くんとりっちゃんは年中さんになってから出来た友達で、康くんは秀くんや私と家が近い。  名前は康くんが斎藤康弘(さいとうやすひろ)、りっちゃんが矢吹梨沙(やぶきりさ)という。 「うん。お父さんが久しぶりに連休取れたから」  私は久しぶりに家族で出掛けられるのが楽しみで、思わず笑顔になって答えた。
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