転機

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 日曜は晴れてほしいという祈りが通じたのか、当日は雲一つない晴天に恵まれた。  遊園地では身長制限で乗れない乗り物の方が多かったけど、それでも私たちを楽しませてくれるアトラクションが沢山あって、大満足の一日となる。  興奮覚めやらぬまま帰宅した私たちは、誰が照らし合わせた訳でもなく自然とリビングに集まる。  暖かみがある木製のテーブルと座り心地の良いソファ。テレビは壁に埋め込まれていて、その下の壁をくり抜いて造られた簡易な棚には、私やお兄ちゃんが使うゲーム機が置いてある。  私は自然といつもゲームをする時に座るソファに向かった。  その時、お母さんに何が飲みたいか聞かれて、私とお兄ちゃんはオレンジジュースと答える。  すぐに冷蔵庫に向かったお母さんは、スナック菓子も一緒に持ってきてくれた。  私は「いただきます」の挨拶とともに上機嫌でジュースに手を伸ばす。  それとほぼ同時に、お母さんが深刻そうな声色で口を開いた。 「賢治(けんじ)、美咲。今から大事な話をするから、良い子で聞いててね?」  改まってどうしたんだろ? と不思議に思いつつも、「はーい」と返事をして聞く体勢に入る。  話の内容は、難しくてよく分からなかった。  理解出来たのは、これからお父さんには滅多に会えなくなるって事と、引っ越しをしないといけないって事。  何でそうしなきゃいけないのかは全く理解出来なかった。
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