プロローグ

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遠回りをしたけれど やっと繋がったふたりの思い。 私は秋山さんに後ろから抱きしめられ じっと座って春の海を眺めていた。 秋山さんの胸は本当に温かくて 私の全てを包み込んでくれる。 「結衣ちゃん、 お腹空いてない?」 背中から直接感じる秋山さんの声に 私は振り向きながら見上げた。 優しいまなざしで私を見つめてから そっとキスを落としてくれる秋山さん。 「…ゴハン…食べに行くんでしょ…?」 「ん…でも、そんな表情見たら我慢出来ないから…もう少し…」 再び私にキスを落とす…。 海を見ながら何度も何度もキスをした。 まだ…夢のような出来事に 私の胸はドキドキしてる。 …今日は私の誕生日… 17歳になったばかりの私は 今… ずっと気づかないふりを続けていたけれど 本当に求めてた人の愛情に 優しく抱かれ穏やかな風に吹かれていた。
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