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「なぁ、いつ俺が“お前を”好きだと言ったんだ?」
光に近付きながら帝が問いかける。
帝のただならぬ雰囲気に、光はもちろん周りの者は誰も動けなかった。
「だって、だって……」
光が答えられずにいると、帝はいきなり髪を掴んで光を持ち上げた。
痛みでジタバタ動く光等気にも止めず、帝はゾクリとする程冷たい声で言う。
「いつ、“お前を”好きだと言った」
そう言った後、帝は光の髪から手を放した。
すると、どこかから黒いスーツの男達がやって来た。
そして、呆然とする光を抱えるとそのままどこかへ連れて行った。
一連の流れの中、要はずっと雲雀の服を掴んで震えていた。
理由がわからない雲雀は、とにかくあの男が原因だろうと思い、要をこの場から引き離そうと考えた。
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