帝王の帰還

4/14

149人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
「なぁ、いつ俺が“お前を”好きだと言ったんだ?」 光に近付きながら帝が問いかける。 帝のただならぬ雰囲気に、光はもちろん周りの者は誰も動けなかった。 「だって、だって……」 光が答えられずにいると、帝はいきなり髪を掴んで光を持ち上げた。 痛みでジタバタ動く光等気にも止めず、帝はゾクリとする程冷たい声で言う。 「いつ、“お前を”好きだと言った」 そう言った後、帝は光の髪から手を放した。 すると、どこかから黒いスーツの男達がやって来た。 そして、呆然とする光を抱えるとそのままどこかへ連れて行った。 一連の流れの中、要はずっと雲雀の服を掴んで震えていた。 理由がわからない雲雀は、とにかくあの男が原因だろうと思い、要をこの場から引き離そうと考えた。 .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加