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食堂から寮に戻る道すがら、要の様子が気になった雲雀は聞いてみた。
「要?どうしたんだ?あの帝って人、誰なんだ?」
雲雀の優しい声に、要は泣きそうな顔をして答えた。
「あの人は先輩で……それで、尊敬しとった人……」
要の声が弱々しく、他に何かありそうだと思った雲雀は、要の手を取って寮へ戻る足を速めた。
一方、食堂に残された他の生徒達はと言うと。
帝の突然の登場もそうだが、連れて行かれた光への驚きでざわめいていた。
そこへ、帝が学園に戻ったと聞きつけた柳葉や神威達風紀委員がやって来た。
「東宮君、あの書類はいったい……」
柳葉の元に届けられた木津川光の退学処分決定の書類。
その事について詳しく聞きたかった。
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