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「書類の通りですよ。木津川光はこの前のテストで不正を働いた事が発覚しましてね。俺の権限で退学処分にしました」
しれっとしたように帝が言う。
柳葉より立場が上なのでこれ以上言えるはずもなく、納得するしかなかった。
そんな中、神威は睨むように帝を見ていた。
元々神威は帝の事があまり好きではなく、どちらかと言えば嫌悪していた。
要を見る目付きが、どうにも気に入らなかったのだ。
神威からの視線等どうでも良いように、帝は柳葉達の傍を通り食堂から出ようと歩き出した。
その途中。
「今日、この時から学園に戻ります」
そう、帝が言った。
周りの生徒が歓喜の声を上げる。
帝を、帝王を待ち望んでいたのだから。
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