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「あ、でも俺が学校にいるときはどうすんだ?不可視の魔法を使って近くにいるのか?」
俺はふとそんな疑問が浮かび、ルシファーに聞いてみた。
するとルシファーは馬鹿でも見るかのような冷たい眼差しを向けて言った。
「馬鹿か、たとえ不可視といえどぶつかれば感触はある。それにお前だって周りから見えなくなってる私と話せば異常と思われるぞ」
「じゃあ話さなければ良くないか?」
「ならお前は近くに私と敵対する悪魔がいたらどうする?お前ではわからんのだぞ」
「一方的にお前が話すのは?」
俺の出した提案にルシファーは否定するかのように首を横に振った。
「駄目だ。声も聞こえるからな。それにお前が驚けばそれも異常だぞ」
「あ、そっか!………ならどうする?」
はっきり言って俺は頭の良さは一般だ。
そして、そんな俺でも、頭の中にはいろいろと案は浮かんでいる。
何かに化けるとか、普通に生徒として学校でまで行動をほぼ共にする、とかな。
学校で行動を共にするのは100パーは無理でも大抵ならば可能だし。
ルシファーもそう思ったのか、
「なら、私もお前の通う学校に行くというのは?」
と提案してきた。別に俺も同じ事を考えていたから、
「それが妥当じゃないか?」
と返す。しかし、ふと一つの疑問が浮かんだので言葉にする。
「しかし、クラスはどうする?六クラスある中、まだわからない俺のクラスと同じクラスにするなんて確率が低いんじゃないか?」
「安心しろ」
「は?」
一体何を根拠にだよ。
「それは私がなんとかする」
「どうやって?」
「それはまだ秘密だ」
と言いルシファーは妖艶な笑いを浮かべた。
………一体何をするつもりなんだろうか?考えても出て来なかった。
「わかったよ。じゃあ、もう疲れたから俺は寝るから。あ、ベットはお前が使ってくれ、俺は布団敷いて寝るから」
「良いのか?」
「当たり前だ。女の子を床に寝かすわけにはいかないからな」
「うむ、ならばそれに従おう。では、私も寝るとするか」
そしてルシファーはベットに、俺は布団を敷いてから布団の中に入り、
「じゃあ、おやすみ」
「うむ、おやすみだ」
そして俺は部屋の電気を消した。
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