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「えっと……今会えないかな? ちょっと直接話したい事があるんだけど……」
と言った所で、立橋はハッと我に帰る。
立橋はこの電話中に彼女をデートに誘うつもりだった。しかし気付いてみれば、今会おうなどと口走ってしまった。
姉の空に茶化された対抗心なのか、高揚感により気が早まったせいなのか、それは分からない。
しかし未熟ながらも本心である事は確かだった。
『今から? あ、確か立橋君って駅前の橋の前に住んでたよね?』
「え? あ、あぁ」
『今ちょうどその近くにいるから、直接家に向かっちゃおっか?』
「へ?」
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