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「ふ~っ。危なかったなぁ、蒼空。逃げて正解かもな。」
「いや・・・・あの顔は多分、気づいてたかも。やっぱり、彩華に隠し事するのは難しいな。」
部屋着に着替えた蒼空はベットに腰かけて、体温計を取り出して熱を測った。
「だから言ったろ?何を持って帰ろうが、聞かれるって。」
「そだね・・・・。僕もそれはわかってたんだけどね――――って、うわっ。」
測り終えた体温計に表示されるソレを見て、絶句。
「・・・・38.5℃!?おいおい、これはさすがにマズイだろ。氷枕持ってきてやるから、横になってろ。」
「うん・・・・。ごめん、司。」
司が部屋を出て行き一人になった蒼空は、ベットに横になった。
「・・・・はぁ。やっぱ、さっさと帰って来ればよかった、かな。」
ベットに入った事で気が抜けたのか、一気に体がだるさを増して眠気も襲ってきた。
「これでまた、入院とかだったら・・・いや、だ・・・な。」
蒼空はそのまま、眠りに落ちていった。
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