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昔話 兵(つわもの)の掘る穴ー真実その6ー
『ロック、ああいった場合は武器には拘らずに、弾かれた力に逆らわず、寧ろ力に乗せて武器を手離した方がいい。そうしたら相手も武器を手離したと思って"油断"してだな……』
『……私も偽物の剣を預けたのは失礼だとは思いますが、客人をほったらかしてレクチャーを開始するのはどうなんですかね?』
"命に代えても守ろうとした旦那様"と
"出来れば戦いたくはなかったが、刃を向けてしまった客人"
の、まるで昔からの知己のような会話の仕方に、執事の青年は激しく瞬きを繰り返すばかりでした。
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