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―――が。
「あれ？」
その子はドアノブに手を掛け、捻ったところで変な声を上げた。
「あ……」
思い出した。
突然の闖入者に驚いてすっかりだったが、この屋上は校舎内からは簡単に開けられても、外側からは開けられないのだ。
俺は普段、完全に閉まらないように何かしら挟んで、少しだけ開いている状態にしていたのだが、この子が入ってきたことでそのストッパーが外れてしまったのだ。
「あ～あ」
結局、俺はテンパるその子をしり目に、ケータイで友人の石倉を呼び出して内側から開けてもらったのだった。
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