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言葉尻に、不安な気持ちを表すように“と思う”と小さな声で付け加えた。
「当たり前じゃないの!
テツヤさんが、悪い人を紹介するわけないでしょ」
若葉は、ちょっとムキになって言った。
そんなにムキになる事ないのに。若葉、ちょっと変。
「ま、とりあえずは今度の土曜日のデートで、色々と聞いたらいいわ」
でも、直ぐにいつもの若葉に戻っていた。
今度の土曜日のデート
倉田さんと次に会うことになったのは、今度の土曜日。
週休2日なのは、私も倉田さんも同じなんだけど。
休みの日はお父様の仕事を手伝っているそうで、日曜日と祝日だけはどうしても手伝わなくてはならないらしい。
それに、土曜日に出掛けると疲れても日曜日にゆっくり休めるから、私にもいいのでは?と。
そんな話をしたのに、私、倉田さんのお仕事も、それに、お父様のお仕事も聞いていない。
私の仕事の事も、聞かれなかったけど。
色々と聞くのも、失礼かなって思ったのもある。
でも、職業を聞くくらいなら大丈夫だったのよね。
だって、私が聞かれたら普通に答えたと思う。
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