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その笑い声と漏れる吐息が背中に触れる。
彼女はよく笑う。
きっと誰よりも可愛く笑う。
そう俺は思うんだ。
だって俺は彼女のことを何年も見てきたんだから…
幼馴染という関係の中で隠れながら、ずっと…
校門が近づいてきたので自転車から降りた。
2人で登校なんて久しぶりで俺の気持ちは高鳴っていた。
彼女もそんな気持ちなんじゃないかというくらい
ずっと笑顔でたくさん話した。
このまま時間が止まればいい、とまで思った。
けれど、校門をくぐって現実を突きつけられる。
切なくて、でも憎めない現実が俺にあいさつをする。
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