第1章 1彼女

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「んなわけねーじゃん!」 「何焦ってんの?逆に怪しいって」 灰治は笑う。 「彼氏差し置いて一緒に登校とか…」 「そんなことで怒るとでも思ってんの?」 焦る俺を見て灰治は含んだように笑った。 「逆に有り難いよ!」 俺が首を傾げると灰治は言葉を続けた。 「朝から迎えに行けないから、隆がいるなら安心だよ」 朝弱いし、家逆方向だし、と付け加えた。 その時、遠くを見据えたような灰治の目に言葉との違和感を覚えたが 灰治の言葉に関心すらした。
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