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「それに半妖なのに妖力もないってのも有名だし」
「そうそう それなのにこの学校にいるのかも不思議だしね」
「そこは言うな」
似たような事を喰麗から言われたばかりだ
でもまぁやっぱり妖怪の学校だけに力の使い方とかの授業がある
そこだけオレは他の皆みたいにやるのではなく、ただノートに書いていくだけの作業
実技はもちろん免除だ
「んじゃ授業が全部終わったらここに15時30分集合な」
なにやら喰麗は楽しみらしく機嫌がよろしい
あんまり暴走しすぎないようにしなきゃやならないな……
◆◇◆◇
「さぁて行くぞ!」
「「「「おぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
「お、おぉ……」
なんでこんなにテンションが高いのか意味不明だ
恋に至っては輝いてるし
「んじゃさくっとこいつらに運んでもらうか」
「任してくださいお嬢」
何を運んでもらうのだろうか?
このカバンとかだろうか?
そんな事を考えながら生徒昇降口に到着
靴を履き替えて外に出ると、いきなり霞が後ろからオレの腹に腕を回してきた
「あ、あの……?」
「ん?」
「何をしてるの?」
「見たまんまだよ」
その「おかしな事聞くね?」みたいな顔するのやめてください
「事件現場に行くんならこいつらに運んでもらうのが一番だぜ 飛んでいけばあっという間に到着する」
……運ぶってそういう意味だったのか
「それじゃいきますよお嬢」
「おう!」
喰麗が返事をした瞬間、雷は喰麗を抱えて真上へ飛んだ
「やっぱり速いな雷姉さんは んじゃいくよ桜井くーん」
「ちょ……まだ心の準備───」
「はーい諦めてー」
霞はどうやらSのようだ
「わ、わわわわわわっ!!!」
気付くともう学校から100mくらい高い場所に浮いていた
あまりの高さに体が震える
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