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無事に何事もなく鬼原邸に到着したオレ達は、玄関にいた警察に気付かれる事もなく中に入る事ができた
鬼原の部屋以外は至って普通で妖気等は感じられない
だが鬼原の部屋に入ってすぐに喰麗が唸る声がした
「……チッ 血の匂いが強くて妖気が分からねぇ」
「私達も残念ながら 何か手掛かりのようなものがあればいいのですが」
雷や霞達も部屋を見渡すが部屋中血だらけ
どうも血の匂いや色で妖気を感じ取る事が難しいらしい
「はぁ……暇だ」
とりあえず今のところ役に立たないオレ
立っているのはしんどくなってきたのでその場にしゃがむ
「……ん?」
足元を見ると左足が何かを踏んでいる
何かと思いながら左足をずらして踏んでいた物をつまみ上げた
「……布?」
もしかしたら鬼原が身に付けていた服かもしれない
「……………」
ちょっとした出来心でオレは内ポケットから探知用の式神を出した
さりげなく出したこの探知用の式神
今の今まで持っていた事を忘れていたのは秘密だ
「さて……どう反応が出るかな?」
式神が妖気を探知すれば色が白から赤か黒になる
赤になれば虫・獣系
黒になれば人系となる
まぁ簡単に言えばリトマス試験紙みたいなもんだ
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