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「ケッ!なにが心霊写真だ ただ単に写真に手を加えたやつだろうが 動画だって全部注目を集めたいだけに編集したやらせだというのが分からんのか」
ぶつくさ文句を言いながら鬼原はビールを飲もうと缶を口元に持っていったが、生憎ビール缶は空になっていた
「あん?もうねぇのかい 仕方ねぇな―――」
まだ開いていないビールを取ろうとした瞬間、鬼原は何故かぞくっと寒気を感じた
バッ!と振り返ってもそこには誰もいない
気のせいだと思った鬼原は再びテレビに視線を戻してビール缶をプシュッと開ける
「ふん……」
くびりとビールを口に含んだ瞬間それは起きた
「……!?」
いきなり部屋の電気がフッと消えたのだ
停電かと思ったがテレビは何事もないようにオカルト番組を放送している
さすがにおかしいと思った鬼原はゆっくりと腰を下ろしていたソファーから立ち上がった
「な、なんだ?電球が切れたのか?」
だが電球はつい5日前に交換したばかり
こんなに早く切れる訳がない
するとまたあの寒気が鬼原を包みこんだ
「く、クーラーの故障か?」
おぼつかない足取りでフラフラしながら鬼原はクーラーの方へ歩いていく
そしてクーラーのある壁に来た時に『それ』は鬼原に牙を向いた
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