不登校物語 第一話 「出会い」

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第一話 「出会い」 僕の名前は「フーミン」 これは本名ではなくて、ネット上でのハンドルネームだ 本名は「朝倉 タカシ」というどこにでもいるような中学2年生だ まあ多少不登校気味だったが、そこについてはふれないでほしい。 そして不登校の僕を変えてくれた人がいる その人の名前は「ジャスミン」これもハンドルネームだ 本名は「佐藤 アミ」という。 彼女との出会いは少し変わっていた。 ジャスミン:「問題です!」 オンラインゲームをしているとゲーム上でいきなり話しかけられた。 フーミン:「え?」 思わず僕は気の抜けた返事をした ジャスミン:「虫の中で一番はやい虫はなーんだ?」 この時、僕は初めてアミと喋った。 フーミン:「えっと・・・トンボ?」 ジャスミン:「ざんねん!はずれ!」 フーミン:「じゃあ、チーターとか?」 僕はふざけてわざと虫じゃないものの名前を言った しかしアミは僕がふざけて答えたのに気づいていなかったらしく ジャスミン:「それもはずれー!答えはね!ハエだよ!」 どこか子供のような返事をしてきた アミは『問題』ではなく『なぞなぞ』をしていたらしい フーミン:「ああ なるほど そうゆう事だったのか」 ジャスミン:「へへーん!私の勝ちー!どうだった?難しかった?」 フーミン:「いや 問題を上手く理解出来ていなかった」 と言い訳のような事を僕は言った するとアミは突然こんな質問をしてきた ジャスミン:「フーミンさんって歳いくつ?私は11歳だよー」 なんとアミは子供っぽいのではなく、本当に子供だった 一応聞かれたので答えておいた フーミン:「13歳だよ」 あまりにもそっけない返事だった しかしアミはそんな事を気にしていなかった ジャスミン:「おおー!私の2つ上かー!じゃあ中学生?私小6だよ!」 フーミン:「うん 中2だよ」 ジャスミン:「へえ 中2かー いいなー 私も早く中学生になりたい」 フーミン:「中学生になったら小学生に戻りたいって思うよ」 ジャスミン:「ええー?そうかなー?私なら戻りたいって思わないよー」 僕も一年前まではアミと同じ考えだった 早く中学生になりたくてしょうがなかった しかし、実際に中学生になってみると、上手く新しい環境になじめず 学校を休む日が増え続ける一方であった そして引きこもりになってしまった ジャスミン:「ねえ、中学校の授業ってむずかしい?」 フーミン:「分からないよ、僕授業出てないから」
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