“心の仮面”

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新都市交通“あねはづる”車内… 通勤ラッシュの時間帯より早く、朝なのに人が少ない車内に空とゆかりの姿はあった。 「通学には、これ使うの、モノレール。珍しいでしょ?」 「確かにね。モノレールなんて、ここに来るとき初めて乗ったよ」 「特にココ、海の上進むみたいな感じで好きなんだ」 ゆかりがそういうのは、学校があるポートアイランドと本土を結ぶ橋のちょうど真ん中付近だ。 橋の鉄筋以外に遮る物が無く、はるか水平線までも見渡せる。 ゆかりが好きだというのにもうなずける。 ゆかりと空の間に、暖かな空気が流れる。 二人の間に前日のようなよそよそしさはあまりなくなり、自然に会話を楽しんでいた。 「あ、学校があるのは、終点の“辰巳ポートアイランド”って駅ね。聞いた事ない?辰巳ポートアイランド。  人工島の真ん中に、うちの学校があるの。あ、ほら、見えてきた!」 ゆかりが指差した方を見てみると、一際大きな建物があった。 どうやらその大きな建物が学校らしい。 遠くから見てもこの大きさだ。 近くで見ると圧巻だろう。 そんなことを思いながら、空はゆかりに案内されて学校に到着した。
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