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「…お前、俺の事好きなの？」
俺が投げかけた言葉に、梨花はニッコリと微笑んで答えた。
「良く…私にも解らないです。
でも、河村さんが寂しそうだなぁって思って」
「…そんな俺寂しそうに見える？」
「…見えますよ」
「そう言うお前も寂しいんだろ？」
俺の反撃に梨花は悲しそうに瞳を揺らした。
「…悲しい事だって自分では解ってるんです。
でも誰かと付き合っても相手を傷つけるだけだから…
それなら一人でいるのが一番かなぁって」
「…それで木村と別れたって事？」
「はい。彼は本当に私を大切にしてくれてましたけど…
私はそんな彼の気持ちに応えられなかったから…
これ以上傷つけたくなかったんです」
その言葉に俺は、梨花の優しさと本当の強さを見た気がした。
自分の思いを押し付けるんじゃなく、木村の思いもきちんと理解した上で、相手の為に自分は孤独の道を選んでる。
自分を言い訳しないで、ちゃんと向き合ってる梨花にまた負けた気がした。
それと同時に俺の今までの生き方がとてもちっぽけで、ただの傲慢だと思い知らされた気がした。
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