愛するということ

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紫色に染まり始めた空を、毛布にくるまってふたりで見つめた。 「梨花…自分の気持ち、ちゃんと解った?」 「………うん」 「もう俺はお前、離さないぞ?いいな?」 「………はい」 俺はぎゅっと梨花を抱きしめる。 「…梨花のうそつき」 「…………」 「お前はもうずっと前から俺に恋してたんだろ?」 クルリと振り向いて梨花が悔しそうに言った。 「…河村さんの方が先だったでしょ」 クスっと笑って俺は再び梨花にキスを落とした。 「…そうだよ…もう2年半も前からな」 「…え?2年半??」 不思議そうな顔をする梨花の唇を、俺は再び強引に塞いだ。 ・
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