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「先日見付かった彼の者ですが、我が友たるガイナスティアの神徒をしているらしいです」
「ガイナスティア?」
星神(ワールドオーダー)は秩序を護る調停者。
然れど、その力を世界に対しては使えないが故に、その為の星騎士である。
「貴方が捜す魂と魂で繋がりを持つ兄弟達。私が世界へと送った戦姫と同じ様な繋がり。蒼き騎士の四人の仲間の一人……」
クランはずっと、ずっと捜し続けていた。何処に居るとも知れないし、本当に存在するかどうかも判らない者を、そんな兄弟を。
「朱き騎士は、ガイナスティアの世界で確かに見付けました。ガイナスティア自身の証言もあります」
クランは歓びにうち震えそして涙を流す。
「初めて貴女に感謝の念を感じたよ、アーシア」
「哀しい事を言ってくれますね。泣いても良いでしょうか?」
「慰めないけどな」
「シクシク……」
「いや、まあ……冗談だからさ」
行き成りマジ泣きを始めてくれたアーシアを見て、クランも流石に慌てた。
「休暇を取って会いに行くかな。となると、ユート達の面倒は見れないか……」
其処が不安と云えば不安な処。
「大丈夫でしょう。クリスも居ますから、無茶だけはしないと思いますよ」
「フォルディア……か」
フォルディア王国の第二王女、それは魔法王女なんて呼ばれる少女。
確かに、彼女は実戦経験も豊富であり、思慮深い部分がある。
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