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お陰でユート達のクラスは注目度も高い。
そんな中で、ギルドに行くならばそれなりの装備品も欲しい処だ。
「という訳で、武器と防具を一新しましょう!」
街へと出ての開口一番、クリスは両腕を広げながら言った。
「いや、どういう訳?」
「わたし達、そもそも何も聞かされずに連れて来られたんだけど……」
ユートとシーナはクリスに誘われて街に来たのは良いが、全く目的を聞かされてはいない。
それで『装備品を一新』とか言われても、やりたい事は理解出来たがお金も余り持って来てはいないし、それならそれで初めから教えておいて欲しかったというのが、二人の正直な感想であった。
「ユートさん、シーナさんも仮免のギルドカードは持って来てますね?」
「へ?」
「それは、まあ……」
二人は懐を探り、カードを手に取って出す。
「そのカードに今までのクエストで獲られた報酬が入ってます。支払いはカードで出来るので、現金を持ち歩く必要はありませんよ」
「へぇ? 便利なのな」
今のユートは、ちょっと見窄らしい装備で固めているが、最低でも一ランクくらいはアップ出来る程度に資金は入っている筈。
とはいっても、所詮は学生の為の簡易クエストで、クリア報酬自体は大した額ではない為、本当にちょっとした向上だろう。
檜の棒から棍棒に変える程度、学生のクエスト報酬はそんなものでしかない。
そう、普通であれば。
だけど、ユート達の場合は少しだけ事情が異なる。
即ち魔物討伐による報酬がプラスされている点だ。
雑魚は兎も角、個体として強力な魔物は斃せばそれに応じた報酬が貰える。
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