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「お替り、どうですか」
「頂きます、ありがとう」
二人は時々、顔をみたりして、世界は二人、みたいな。
食事の後、リビングで二人は、ソファーに
並んで座り、テレビをつけた、
「ワインでもどうですか、食事のあとも、
おいしいかと、思いまして」
「そうですね、頂きます」
「赤ワインでいいですか? 」
「充分です、僕が開けます」
真一は食器棚からワイングラスを取り出し
リビングに戻った。
「このワインオープナー、使って下さい」
麗ちゃんは、変わったオープナーを持ってきた。
「これはワンプッシュで開けられるんですよ
これをワインの口に差し込んで、下へ押すだけなんです」
真一は言われる通りすると、一発で開いた
「これは、面白い」
真一は麗ちゃんにワインを注いだ、自分の
グラスに注ぎ。
「これからに、乾杯」
「健康を願って、乾杯」
二人はワインを飲み、テレビからは、
ヴィクター・ヤング楽団のエデンの東が流れていた、哀愁のある音楽と、アメリカの
荒涼とした自然に、二人は、夢のなかに、引き込まれていった。http://www.youtube.com/watch?
v=3rHpcOrbZX.
日曜日の朝、真一はベッドに降りかかるカーテン越しの、朝日に目を覚ました、とうくからコ
ンコンと小さな音が聞こえる。
『ここは、あ、麗ちゃんの部屋か、また飲みすぎたようだ、真一は我に返った、下着をつけて
ない、大事なことを、覚えてなかった、不覚だった』
寝室に麗ちゃんが入ってきた。
「おはよう、真一さん、よく寝ていましたね
朝ごはん出来ました、食べましょう」
麗ちゃんは、真一の顔を、恥ずかし気に
見て、言った。
「私の大きめのガウンを着てください。」
「ありがとう、今行きます」
ガウンがベッドの横に置いてあった。
真一はそれを着て、テーブルに、ついた
「さ、どうぞ、お味噌汁と、卵焼き、それと、シャケを焼いたんですが、ちょっと焦げました、
ゴメンナサイこんなもので」
よくしてくれて』
有り難いと思い
「そんな、こんなにしてくれて、ありがとう
頂きます」
「やっぱり、うまいな、麗ちゃん何作ってもうまいね、この味噌汁なんか、お袋のより
美味いよ」
麗ちゃんは、喜び、真一の顔をじっと、
何かを思い出すように、見ていた。
真一は、じっと見られていることに、
気づかず、よほどうまいのか、ご飯は、
三杯目だ。
「麗ちゃん、今日はこれで、帰ります」
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