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現在に至るまでの2年間を振り返れるほど、俺を放ったらかしにしやがって!
資料見てたと思ったら、今度はタブレット出して何する気だ!!
「もう仕事は終わりだ! 少しは俺の相手をしろ!」
「誰かさんに呼び出されたせいで、やらなきゃいけないことが片付いてないの」
「そんなの明日でいいだろ? 優秀な秘書がスケジュール埋め尽くすせいで、2人で会う時間だってまともに取れねぇのに!」
目頭を指で押しながら、これ見よがしな溜め息つくけどよ……
そんな鬱陶しそうにしなくてもいいだろ?
「プロジェクト発表まであと3ヶ月よ? そうすればイヤでも一緒にいられるじゃない」
……イヤでも!?
つーか、まさか発表まで一緒に住む気なかったとか?
「おまえ、今夜からここに住め!」
「……」
「あんま我慢ばっかさせると、おまえが心配してるようにハゲちまうかもしんねーぞ?」
「…………」
「…………まだハゲてねーよ!」
じっとりとした目で頭ばっか見んな!
「とにかくだ! ストレスは身体の至る所に影響を及ぼす。仕事だって捗らない。周りにとっても良くないことだらけだ。上司の身体を案ずるのも秘書の仕事! よって今夜からここに住め!」
都合の良い時だけ上司ねぇ……
って、呟く奈央の嫌みは、この際無視だ!
目に力を入れて、ひたすらに念を送る!
「分かったわよ」
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