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僕は地獄にいた。
と言われてものっけから何言ってんだコイツと言われるのはゴメンだ。
まず始めに、僕の自己紹介をしよう。
僕の名は「藻敵来夫(もてきくるお)」。
いかにもヤッツケな名前だ、とか思ってはいけない。僕はこの名前には満足している。
それに父の「北夫」よりはまだマシだ。
父の名前は過去形だが、僕の名前は未来形だからだ。
しかし、未だに僕はモテ期、というものを知らない。
いや、あったはあったが、あれは文字通り黒歴史なので、話すのは止めておこう。
僕は地元の高校の二年生だった…いや、確か一年…まあいいか。
とにかく、僕は死んでいた。
何で死んだのか全く覚えていない。
きっとあれだ。地獄少女に逝かされちまったんだ。
とか思いつつ、僕は地獄をきょろきょろと見渡した。
すると、「来夫く~ん。」ってどっからか声がした。
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