【壊れたパズル】

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俺一人でその家を片付けていると、思い出の品や写真など昔の記憶が蘇り つい手を止めてはあれこれ考えてしまう。 そんな幸せだった思い出もすぐに悔しさや憎しみへと変わり 自然と涙が出てくる。 ちまちまやっても埒があかないので、それらのものを全て外に放り投げた訳だ。 こんな事に時間を割いてる訳にもいかない。 俺は子供を迎えに行く夕方までにすべて終わらせた。 子供はご飯が食べれるようになっていたので、簡単なご飯を作って食べさせた。 俺にだってやって出来ない事なんてない。 サトミの炊いたご飯は変な臭いがしたが、自分でご飯を炊いてみてそれがなぜかすぐにわかった。 米をよくといでなかったのだ。 (なんで片付けにしろ米を炊くにしろサトミはききんと出来なかったのだろう) (俺にだって出来る事だしそれが出来ない嫁なんて必要ない) などと、俺はサトミなど居なくても十分にやっていけると自分に言い聞かせた 。 それを毎日やるのは大変な事だったが親父も協力してくれた。 (これなら俺が仕事に復帰してもやっていけそうだ) いつまでも、仕事を休んでいる余裕もなかった。
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