幸福の在り方

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恐れている。 何よりも恐れている。 私は何よりも自分を恐れている。 恐怖を感じる。 それは何に対してか。 簡単だ。 抑制のきかない自分に対して。 人は性格の根源的なものは誰しも変えられないと私は思っている。 ただ 変わったと思うのは、その人の根源的なもののベクトルが違う方向に向いてるだけ。 だから 私は私を恐れている。 抑制がきかず、思いもしない方向にベクトルが向いてしまう事を。 ──人を傷付ける。 それは後になって、自らに必ず撥ね返る事を知っているから。 でも 私は私の事しか考えられない。 人の事を考えるには 私はギリギリの淵に立っていて、余裕なんて有りはしないから。 気軽な調子で素直になれと人は言う。 それは ──自分に余裕が無い事を気付かない人の言葉だと思う。 それが私の正直な心。 人がそれを最低だと言ったとしても、言葉は曲げられない。 優しく在ろうとする前に 余裕の無い優しさは上手な嘘より誰かを深く傷付ける事を知るから、例え残酷な言葉を口にしなければならなくても… 私は私の幸福の在り方を考えたい。 せめて 限りなく、誰かを犠牲にしないよう済むようにと模索出来ればと思いながら…
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