第二章『黒い世界』

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「結局俺と同じじゃねーか」  隣ではブチブチと文句を言うコリュウ。   「……この城には結界が貼ってある」 「無視かよ!無視はよくねーぞ!」  ガヤガヤと耳元で騒ぐ者を叩き落とし、さらに続ける。 「君の名は?」 「え!?り、凛です…」  ここで名を聞かれるとは思っておらず、凛は驚いた。 「外の者だろ?外界の臭いがする」  いつの間にか復活したコリュウが凛の体を鼻をスンスンと鳴らして嗅いでいた。 「ひっ!?」  慌ててその場から後ずさる。
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