雪と太陽と時々ろうそく

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僕は小さなろうそく 範囲は広くないけれど、暖かい熱、眩しすぎない光で 少しずつ優しく君の心の雪を溶かした。 全部溶かした僕は君の美しい心を見たんだ。 けれど溶けた雪は水のままではいなかった。 白い雪は透明な水になりあっという間に硬い氷になる。 雪は白い。 白くて表面は見えない。 氷は透明 透明だから表面が見える。 その氷が君の心を幻想的に見せる。 雪はやわらかい やわらかいから君の心の表面に触れることができる。 氷は硬い 硬いから君の心の表面に触れることができない。 幻想的に見える心に私は触れられないもどかしさがある。
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