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その足で、ザクスは、ローズの家まで足を運んだが、応答がない。
『家にも居ねェって、何処行きやがったんだ……ハァハァ…』
―…その頃。
花ばなが咲き乱れる、静かな川のほとりに、ローズの姿と、その両端に、ちょこんと、小さな二人が座っていた。
『……………』
体育座りで、俯くローズの姿が、そこにはあった。
両端に座っている、心配そうな、ミユティとテオ。
ミユティが、ローズに声をかける。
『だいじょぶ、泣いちゃ、ダメ』
その横で、自分の憧れの存在が、嫌われていることと、ローズの本気の落ち込みモードを目の当たりにし、気まずそうな、テオ。
それとは裏腹に、そよそよと、心地良い春風が通る。
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