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自分の鈍感さで、一人の人を傷付けていた事実が、目の前にある。
いつもより、低いトーンで、素直に思ったことが、口から出る。
『い、いや……悪かった』
その言葉に、ローズはピクリと肩を上げた。
ローズから返答が無かったので、ザクスは続ける。
『全くお前の気持ち、気付いてなかったんだ』
深刻な雰囲気を、察知して、ローズの横に座っていた、ミユティが、立ち上がって、テオの腕を引っ張った。
『テオ。あっち、行く!』
ミユティは、テオを、半ば引きずるように、少し離れた場所へと運ぶ。
『え?わっ!!』
テオは、引きずられるまま、ミユティと、その場所に腰を下ろし、二人の様子を伺う。
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