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このお調子者は口を開けばろくなことを言わない
良いやつなんだが、どこか抜けていて、そのせいでとばっちりを受けるのだ
「せっかく模擬戦ができるんやし、やらない手はないでぇ!
ああ…大将はんと姫さんと手合わせしてもらったの、リハビリの時以来やさかい楽しみやわぁ…」
そのため、今回も要らぬことを言葉にした
そして、今回もその言葉をスルーしてくれる人間はおらず、ごまかすのに手間取るのだ
「リハビリ?
アイネ、どこか悪かったんですの?」
ルカは驚きながらも、アイネの頭からつま先までマジマジと見つめながら聞いた
「いや、リハビリしとったんは大将はんと姫さんや
な?大将はn―――!!!!!」
アイネがルカの方へ向き直り、リハビリをしていたのは2人だと説明し始める
説明し、2人に同意を求めた瞬間―――アイネが固まった
固まったと言ったが、正しくは氷で包まれた―――つまり、凍ったのだ
凍りついたアイネは何かに恐怖した様な顔で…
アイネの視線をたどったクラッドは震え上がった
視線の先には鬼の形相のリオナがいた
隣にいる弟の方は苦笑いしている…
「何なんだこの姉弟の温度差」とツッコミたかったが、リオナが恐すぎて言えない
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