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それを見たマルクはとても驚いていた
(「馬鹿な…魔力がないなど…生きている以上ありえないことだ!」)
驚いた顔で黙ってしまった父を不審に思い、不安になってきたふたりは、父に声をかけようとした
そのとき
「一族の恥め」
ピクッとその言葉にカイトは反応した
直感的に、自分に向けられた言葉だとわかってしまったのだ
『え…ぁっ…ぼく…っ』
カイトは戸惑い後ずさる、
水晶を持つ手から力が抜ける
ガシャンッ
ハッと我にかえったマルクは、不安な顔をしたふたりを連れてパーティー会場を出た
会場を出るときに周りの親戚や貴族は軽蔑の視線をカイトに送り
"そんな子、貴族の恥だ!捨ててしまえ!"
"魔力がないなんて下々に示しがつきませんわ"
などと言っていた
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