*+。それを頼りに。+*

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「よっ!妹、久しぶりー」 「………………」 リビングに入ると、義貴先輩がマンガを読んでいた。 「あ、蓮華おかえり」 椿も雑誌を見ながら、私に言葉を投げかける。 くっ…、それが約2週間独りぼっちで病室にいた妹に投げかける言葉か! しかも、お母さん達と一緒に迎えに来てくれるとか、そういう姉の思いやり的な感情は皆無ですか!貴方には!! なんて言えたら…いいんだけれども。 実際は、そんなこと言えないんだよね…。 「…久しぶりです、義貴先輩。こちらで何をやっていらっしゃるのですか?」 寝っ転がりながらマンガを読んでいる義貴先輩に呆れ混じりに問いかけた。 「ん?ああ、マンガ読んでるー。おもしれーな、これ」 義貴先輩はケタケタと笑いながら、私にマンガの表紙を見せてくれた。 「どんなのですか? …って、これ私のマンガじゃないですか!何勝手に私の部屋から持ち出してるんですか!!」 「んあー?何か面白そうだったから、持ってきた」 「何自分の部屋から持ってきた、みたいな言い方してるんですか!人の部屋勝手に入らないで下さいよ!」 「うるせーな。アレだよ、アレ。今日退院するって聞いたからサプライズ的な」 「世界一いらないサプライズですよ!」 私が興奮しながら言うと、義貴先輩は「お前も相変わらず面白い奴だな」と笑った。 全然申し訳なく思ってないよ…。 「ま、いいじゃない。減るわけじゃないんだから」 椿までそんなことを……うぅ……。  
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