*+。感情プレパレード。+*

14/33
前へ
/430ページ
次へ
しゃがんで、落ちた箱を拾い上げ、床に散らばった折り紙の鶴を見た。 赤、青、黄色、オレンジ、白、ピンク……色とりどりの鶴が床を彩っていた。 「これは…―」 これは、なに…? なんで私の部屋にあるんだろう。 というより、誰が作ったんだろ? 小学生の頃に作ったやつかな? なんで今更出てきて、棚に置いてあるのかなぁ。 …お母さんが見つけて、私の部屋に置いたのかも。 正直、いらないなぁ。 床に散らばった鶴を拾い、数えてみた。 「…26羽。なんか中途半端だなぁ。私って昔から中途半端な人間だったのかも」 自嘲するみたいに笑って、拾った鶴をビニール袋に放り込んだ。 勿体ない病の私だけど、さすがに折り紙の鶴は勿体ないと思わないかな。 他にゴミは無いかなー。 部屋の中を見回したけど、燃えるゴミは無い模様です! ビニールには結構ぎゅうぎゅうにゴミが入っていて、満足満足。 これを部屋の前に置くと、お母さんが持って行ってくれる(いつか) ゴミを部屋の前に置き、満足感でいっぱいになりながら伸びをしてベッドに横になった。 「ふぅー、すっきり。 ……………あれ?そういえば、あの折り紙…」 つい最近、どこかで見たことあるような……。 ……いや、気のせいか。 気のせいだよね。 私は、そのまま眠りについた。  
/430ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2795人が本棚に入れています
本棚に追加