*+。感情プレパレード。+*

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――蓮華side―― ――翌日。 「椿、おはよーっ!」 朝食を食べようと、リビングに下りたら椿が優雅にパンを食べていた。 …けど、あれ? 「おはよう」 椿は眠そうに私に挨拶を返してくれるけど……なんか変…。 「椿、目腫れてない?大丈夫…?」 両目の目蓋がぽっこり腫れていて、見ていて痛々しい。 「…あー、大丈夫よ。ちょっと…寝不足だわ」 寝不足でそんな風になるんだろうか…? 頭の中に疑問が浮かんだけど、これ以上突っ込むと怒られそう…。 私は黙って、椿の隣りの椅子に腰を下ろした。 「…………」 椿もきっと色々悩み事とかあるんだろうな。 いくら周りからリア充に見られても…やっぱり悩みの1つや2つあるよね。 「椿、悩み事があるんだったら…私で良ければ話くらい聞くからね」 そう声をかけると、チラリと椿は私を見て、溜め息を吐いた。 「……えっ!? なに!?なになに!?」 「………蓮華、何か忘れてることない?」 「え?…忘れてること? 別に…ないよ?」 私がそう言うと、椿は私から顔を逸らし、また重々しい溜め息を吐いた。 え?…私が原因? 私、変なことしたつもりないんだけど……。 知らないうちに何かしちゃってたのかな…? 「…椿、ごめんね」 「何のことか分からないのに謝らないで。 ……蓮華は悪くないって分かってるから」 椿はそう言って立ち上がり、洗面所へと向かって行った。 私は悪くない…? じゃあ、なんであんなに怒ってるように見えるんだろう…。  
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