*+。感情プレパレード。+*

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――蓮華side―― 「おはよー、蓮華」 「あ、おはよ由衣」 会社の更衣室に入ると、由衣が笑顔で私に朝の挨拶をしてくる。 んん? 何か良いことでもあったのかな? 「何か良いことでも?」 「うん!!あったあったの!聞いて聞いて聞いてー!」 朝っぱらからテンションが高い。 低血圧の私にはついていけないテンションの高さだな。 「聞く聞く。なに?」 「えっへへん!なんとデートに誘われたのです! 誰からだと思う?」 「…えー、由衣知り合い多すぎて分からないよ。 …望月さん?」 頭の中で一番最初に思い浮かんだ名前を言ってみると、由衣はブンブンと首を振った。 「ちっがーう! 正解はぁー、沢木さんっ!!!」 由衣は語尾にハートが付きそうなくらい、ウキウキとしている。 「えぇ!良かったね!」 「なにそのリアクション!もっと喜んでよー」 私なりに喜んだつもりなのだが、彼女には伝わらなんだ…。 由衣には申し訳ないけど……それよりも、前川さんのことが気になる。 ちょっと言い過ぎちゃったかな…。 責めたつもりはないんだけど、落ち込んじゃったら……どうしよう。 制服に着替えながら悶々としていると、 「あ!美里からメールだ!」 「え!!?」 由衣の言葉に、大きく反応してしまった。 も、もしかして…私に言われたことがあまりにもショックで落ち込んじゃって…由衣に相談のメールを……。 うぅ……申し訳ないことしちゃったな…。  
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