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『…………』
な、何か言って!彰弥くん!!
私が言った言葉に彰弥くんは無言のままだった。
もしかして…嫌だったのかな…。
着信拒否するってことは、何かしら私に問題点があったってことだよね…。
どうしよう…私から何か言わないと。
「あ、あの!
ごめんね!困らすつもりじゃなかったんだけど、彰弥くんに会いたくなって…!
そしたら、彰弥くんに伝えたくなって!
ご、ごめんね…ホントにごめ……っね…」
謝ってたら、また悲しくなって…また涙がボロボロ零れ落ちてきた。
か、格好悪いなぁ私って。
気持ち伝えて、相手困らせた挙げ句、泣くなんて……。
格好悪すぎだよ…。
『…あ、すみません!予想外のことを言うものですから、つい…!』
「…だ、だからって…そんな…っ分かりやすいほど…困らなくても…っ」
『なぜ泣いてるんです?何かあったんですか?誰かに泣かされたとか』
彰弥くんにだよ!!
って勢い良く言ってやりたいけど…もう威勢良く言える元気もない…。
その代わり小さな声で伝えた。
「………彰弥くんを…っ、困らせてると思うと…っ、悲しくなってきちゃって…」
『そうですね…確かに困りますね』
携帯電話越しから聞こえる彰弥くんの声に、胸が締め付けられた。
……やっぱり、困るよね。
『……そんなこと言われたら…、俺も会いたくなるじゃないですか』
「ごめ…っ、私やっぱり諦め……って……へ?」
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