*+。もう一回。+*

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レジ前につき、伝票を店員さんに見せると、「お会計が2680円になります」と言われた。 「ゴチ」 と言って望月さんが、私を先頭に立たせる。 くそぅ、男らしくない。 関谷さんは「ご馳走様です」と頭を下げていた。 なんなんだ、つるんでる2人のこの性格の差は。 「はーい、分かりました」 店員さんに返事をし、お財布を開いた。 中を見て、閉じた。 また開いた。 そして、また閉じた。 1000円しか入ってねえぇぇ!! どういうことですか!?どういうことですか!? なんで1000円しか無いの!? 「望月さん、関谷さん!!緊急事態発生です!」 後ろにいる2人に言うと、関谷さんは「え!?何かあったんですか!?」とすぐに近付いてくれた。 一方、望月さんは「……あ、そう」と一言。 なんてクールなんだ!クールというよりドライだ! なにこの人!絶対モテなさそうなんだけど! ゲロゲロゲーを目の前で吐いて介抱してもらった私が言うのも失礼な話だけど、なんでこんな冷たいの!? 本当に緊急事態だったら、どうするんだ! そんな呑気に携帯を弄っていられるの!? 携帯ゲームをしていられるの!? なんて、クールでドライで一歩もこっちに近付かない望月さんは置いといて。 「…ごめんなさい、関谷さん」 「……?」 「お金、1000円しか持ってない」 お財布の中をお披露目すると、レシートは沢山入っているが、札が見当たらない。 「じゃあ私、自分の分と望月さんの分は払いますよ」 「ご、ごめんね。ありがどぉ…」 格好がつかない…!! というか、逆に格好悪いぞ私!  
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