*+。知らない感情。+*

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彰弥くんのお家に入ると、やはりズラーッと並ぶ執事さんとメイドさん。 久しぶりの感覚に、私はまた1人1人にお辞儀をしてしまう。 「お邪魔します。 えー…と、お世話になってます。 二階堂蓮華と申します。 お邪魔します」 「蓮華、きりがありませんよ」 彰弥くんの苦笑いした声が聞こえた。 「そうだね。でも何か私もお辞儀しないと変な気がして…」 一方的に頭を下げられるとソワソワしてしまう。 自分も頭を下げないとっていう使命感に襲われる。 「…分かりました。 蓮華は本当に礼儀正しいですね」 私の頭をポンと撫でた彰弥くんが、メイドさんや執事さんの方に目を向けた。 「皆さん、気にせずご自分の仕事に戻って下さい。迎えがなくても、構いませんので」 彰弥くんがそう言うと執事さんやメイドさんたちが一礼して、スタスタと何処かに行ってしまった。 「…あー、良かった。ありがとう彰弥くん」 これで1人1人にお辞儀をしなくて済む。 もう正直、この歳になると腰が崩壊しそうなんだ。 フーッと息を吐き、ひたすら彰弥くんの後を着いていった。 そして、ある部屋で足が止まり、彰弥くんが扉を開く。 「どうぞ」 柔らかい笑顔で促してくれた彰弥くんに、何故か一礼し、中に入った。 「…わぁ」 久しぶりだ。 ホントのホントに…久しぶり。 彰弥くんの部屋だ。  
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