*+。知らない感情。+*

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「離して!どうせ、この後あの女のところに行くんでしょう!?」 昼ドラ並みの勢いで言ってみた。 さあ、彰弥くんはどう返してく… 「そのテンションについていけないのですが、どうすればいいですか」 彰弥くんがさぞ申し訳なさそうに顔を歪ませる。 なんだか私が申し訳なくなった。 「……ごめんね。 本気に見せかけて、ちょっとふざけてみた」 「一番タチ悪いですよ」 「うっ…」 サラリと言い放つ彰弥くんの言葉に、ちょっと心にトゲが刺さる。 「でも…、ちょっとはホントだよ…。 …何ていうか……、私ばかり彰弥くんに会えるのが楽しみだったみたいで……何か……悲しいんだ」 彰弥くんの顔が見れなくて下を向いた。 ああ、恥ずかしい。 こんなこと言いたくなかった。 知って欲しくなかった。 もし、認められたら…私はまた落ち込む。 その通り、だなんて言われたら……私は笑って流せるのかな。 俯いていると、急にグイッと手首を引っ張られた。 一瞬の腕の痛みと一緒にやってきたのは、あたたかい温もり。 わ、わたし…え…? 何じゃ、これは。 ポカンとしていると、更に腰に添えられている手に力が込められ、ギュウッと苦しくなる。 こ、これは……抱き締められてるん…ですよね?  
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