2795人が本棚に入れています
本棚に追加
「しょ、彰弥くん…」
あああぁ、ど、ど、どうしよう…!
なんか異常なまでにドキドキいってる!いっちゃってる私の心臓。
「………彰弥、くん?」
「…………」
何となく再度名前を呼んでも、彰弥くんは返事をしてくれない。
……もしかして、これが最後の別れというものなの?
ひょっとしたら、これは制裁?ハグと見せかけて、私の腰に腕を回し、圧迫させて私の腰を負傷させようとしているのかもしれない。
だとしたら、徐々に腕の力は強くなって……。
あっ!
強くなった…!間違いない!圧迫して、私の腰を懲らしめる気なんだ!
でも、彰弥くんの制裁なら正々堂々と受けるしかない…!
さあ、来い!
私も覚悟は固めたよ!
ギュッと目を瞑り、圧迫の制裁を受け入れる体勢をとった。
そんな私に、また予想外の言葉が届く。
「…可愛すぎます。どこまで俺を困らせたら気が済むんですか」
…可愛すぎます?
困らせる?
私の頭の中に2つの言葉がグルグルと回る。
へ?え?
「どういうこと?困ってるのは、私の方だよ!」
「何言ってるんですか!俺は、蓮華の数倍は困ってます!」
「ええぇ!!?自信ありげに言い返されても…」
私も困ります。
最初のコメントを投稿しよう!